VPSを導入するメリット
ここで、VPSを導入するメリットについてまとめておきましょう。
自由度が高い
まずは「自由度が高い」というメリットがあげられます。VPSでは専用サーバーと同様、仮想的に専用サーバーを利用できるため、OSやミドルウェアを自由に選択することができます。共有サーバーとは違い、いわゆる「管理者権限」を付与されるため、自社のニーズに応じた自由な運用が可能です。
コストパフォーマンスが高い
VPSは物理サーバーを共用するため、月額数百円から利用できるという点もメリットです。月額数万円の専用サーバーとほぼ同等の自由度を確保でき、さらにコストは共用サーバーと同等、と考えればコストパフォーマンスは相当高いと言えるでしょう。
他のユーザーの影響を受けにくい
共用サーバーと比較して、他のユーザーの影響を受けにくい点もメリットです。共用サーバーで共用する物理サーバーのディスク容量、メモリ、CPUといったリソースは自社の利用状況に応じて「仮想リソース」として要求、設定が可能なため、契約時に正確な需要予測を行うことができれば効率的なサービス提供が可能となるでしょう。
VPSを導入するデメリット
一方、これまで共用サーバーや専用サーバーを利用して提供していた自社のサービスをVPSに切り替えた結果、デメリットが生じるケースもあります。
専門の知識が必要
共用サーバーを利用して提供していたサービスをVPSに移行する場合、問題となるのは「専門知識が必要となること」です。OSやミドルウェアを自由に選択できるという自由度の高さは、裏返せば自社のサービスに最適なOSやミドルウェアを選択するための専門知識が必要となる、ということを指します。
特にサーバー構築、運用の初心者にとっては、これまで利用してきたOSやミドルウェアなどの環境をVPS上で再現するだけでも大きな負担となるでしょう。ましてや最新技術を取り入れながら運用やメンテナンスを継続していく負担については言わずもがなです。
場合によっては活用できないこともある
利用状況によっては、VPSの利点を十分に活用できないケースもあります。
例えば季節的、突発的な要因による需要の急激な増減に対して柔軟に対応したい場合があげられます。専用サーバーであれば割り当てるサーバーの台数やリソースを動的に変化させて対応できるかもしれませんが、VPSでは一般的に契約時にリソースを設定し、適時の変更は難しいため柔軟な対応が難しい場合もあります。
また、VPSではサーバーの仮想化を行う段階においてすでに物理サーバーに一定の負荷がかかっているため、物理サーバーの性能を100%引き出すことは不可能です。
VPSを導入する前に、自社が要とする性能を満たせるかどうか十分に確認する必要があるでしょう。
コメントを残す